事故例.ブログ

後遺症ゼロへ!交通事故専門治療で痛みと不安を徹底解消

交通事故に遭ってしまい、身体の痛みや不調、そして今後の治療や費用に関する不安を抱えていませんか?「たいしたことない」と自己判断して事故後の症状を放置することは、むちうちなどの症状が悪化し、長期的な後遺症に繋がりかねない非常に危険な行為です。後遺症をゼロに抑え、元の健康な生活を取り戻すためには、事故直後からの早期かつ適切な専門治療が何よりも重要です。この記事では、交通事故後の身体の痛みを放置してはいけない理由から、なぜ専門治療が必要なのか、具体的な治療の流れや期間、自賠責保険や任意保険の仕組み、治療費に関する疑問、そして後遺症を残さないための治療院の選び方まで、交通事故治療に関するあらゆる情報を網羅的に解説します。この記事を読めば、あなたの身体の痛みと不安を解消し、安心して治療を進めるための具体的な道筋と知識が得られるでしょう。

1. 交通事故後の身体の痛みと不安を放置してはいけない理由

交通事故に遭われた際、身体に痛みや違和感がなくても、「大したことない」と自己判断し、治療を先延ばしにしてしまう方は少なくありません。しかし、事故後の身体の痛みや不安を放置することは、将来的に深刻な後遺症に繋がる可能性を秘めています。この章では、なぜ早期の専門的な治療が不可欠なのか、その理由を詳しく解説します。

1.1 事故直後の自覚症状がなくても油断できない理由

交通事故の直後は、精神的なショックや緊張、アドレナリンの分泌により、身体が興奮状態にあります。この興奮状態が、本来感じるはずの痛みを一時的に麻痺させ、「自覚症状がない」と感じさせてしまうことがよくあります。

そのため、事故直後には何ともなかったと感じていても、数日後、あるいは数週間が経過してから、首の痛み、肩こり、頭痛、吐き気、めまい、手足のしびれといった症状が徐々に現れ始めることがあります。これらは「遅発性症状」と呼ばれ、特にむちうち(頚椎捻挫)の場合に多く見られます。

遅発性症状は、事故によって受けた衝撃が時間差で身体に影響を及ぼすことで発生します。目に見える外傷がなくても、身体の深部にある筋肉や靭帯、神経組織に損傷を受けている可能性があり、放置すると症状が悪化したり、慢性化したりするリスクが高まります。自覚症状がないからと油断せず、必ず事故後すぐに医療機関を受診し、専門家による適切な診断と検査を受けることが極めて重要です。

1.2 放置すると後遺症に繋がりやすい症状とは

交通事故によって引き起こされる症状の中には、適切な治療を受けずに放置すると、後遺症として長期にわたり身体を苦しめるものがあります。以下に、特に後遺症に繋がりやすい代表的な症状とそのリスクをまとめました。

症状 放置した場合のリスク(後遺症)
むちうち(頚椎捻挫) 首や肩の慢性的な痛み、可動域制限、頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、手足のしびれ、自律神経失調症(不眠、倦怠感、集中力低下など)
腰痛・背部痛 慢性的な腰の痛み、坐骨神経痛(お尻から足にかけてのしびれや痛み)、姿勢の歪み、日常生活動作の制限
神経症状(しびれ、感覚異常) 永続的な手足のしびれ、感覚麻痺、筋力低下、歩行困難、神経根症
自律神経失調症 不眠、倦怠感、めまい、吐き気、動悸、発汗異常、精神的な不安定さ、うつ状態
関節の痛み(肩、膝など) 慢性的な関節痛、関節可動域の制限、変形性関節症の早期発症、水が溜まるなどの炎症
頭痛・めまい 慢性的な片頭痛、緊張型頭痛、平衡感覚の異常、乗り物酔い

これらの症状は、事故による身体への衝撃が原因で、筋肉、靭帯、関節、神経などに微細な損傷が生じることで発生します。初期段階で適切な治療を受けないと、損傷部位が修復されずに炎症が慢性化したり、組織が硬直したりして、痛みが固定化してしまうことがあります。一度固定化してしまった症状は、その後の治療が非常に困難になり、日常生活や仕事に深刻な影響を及ぼす「後遺障害」として認定される可能性も出てきます。

身体の痛みや違和感を軽視せず、早期に専門的な治療を開始することが、後遺症を残さずに健康な状態を取り戻すための最も重要なステップです。

2. 交通事故治療の重要性 早期の専門治療が後遺症を防ぐ

交通事故に遭ってしまった際、何よりも重要なのは早期に専門的な治療を開始することです。事故直後は自覚症状が軽くても、身体には想像以上の衝撃が加わっています。この衝撃によって引き起こされる特有の症状や、放置することで慢性化するリスクのある後遺症を防ぐためには、適切なタイミングでの専門治療が不可欠となります。

2.1 なぜ交通事故専門の治療が必要なのか

交通事故による怪我は、日常生活で起こる一般的な怪我とは異なる特性を持っています。その最大の理由は、突発的かつ予測不能な大きな衝撃が身体に加わる点にあります。この衝撃は、骨や筋肉だけでなく、神経や靭帯、関節にも微細な損傷を与えることが多く、一般的な医療機関での検査では見過ごされがちなケースも少なくありません。

例えば、むちうち症(頚椎捻挫)などは、レントゲン撮影では骨に異常が見られないことがほとんどです。しかし、実際には首周りの筋肉や靭帯が損傷しており、放置すると慢性的な痛みやしびれ、頭痛、めまいといった症状に発展する可能性があります。

交通事故専門の治療院では、事故によって身体にどのような力が加わったかを推測し、その影響を考慮した上で、根本原因にアプローチする治療を行います。一般的な怪我の治療とは異なり、事故による衝撃で歪んだ身体のバランスを整えたり、損傷した軟部組織の回復を促したりすることに特化した知識と技術が求められます。また、保険会社とのやり取りや、治療の進め方に関する専門的なアドバイスも受けられるため、患者様は治療に専念できるというメリットもあります。

早期に専門家による適切な治療を受けることは、痛みの軽減だけでなく、後遺症を残さないための最も効果的な手段と言えるでしょう。

2.2 むちうちなど交通事故特有の症状と治療法

交通事故による怪我の中でも、特に多く見られるのが「むちうち症」です。正式には「頚椎捻挫」や「外傷性頚部症候群」などと呼ばれ、追突事故などで首が前後に強く揺さぶられることで発生します。しかし、むちうち以外にも様々な特有の症状があり、それぞれに適切な治療法があります。

2.2.1 むちうち症(頚椎捻挫)

むちうち症は、事故直後には自覚症状がなくても、数日後から痛みや不調が現れるケースが非常に多いのが特徴です。主な症状は以下の通りです。

    首や肩の痛み、こり、可動域制限

    頭痛、めまい、吐き気

    耳鳴り、目の疲れ

    腕や手のしびれ、脱力感

    自律神経の乱れによる倦怠感、不眠

むちうち症の治療では、損傷した筋肉や靭帯の炎症を抑え、硬くなった組織を和らげ、首の正しいアライメントを取り戻すことを目指します。具体的な治療法としては、手技による筋肉の緊張緩和、関節の可動域改善、物理療法(電気治療、温熱療法、牽引療法など)、姿勢指導や運動療法などが複合的に行われます。

2.2.2 その他の交通事故特有の症状と一般的な治療法

むちうち症以外にも、交通事故では以下のような症状が見られることがあります。それぞれの症状に対して、専門的なアプローチが重要です。

症状名 主な症状 一般的な専門治療法(例)
腰部捻挫 腰の痛み、可動域制限、足のしびれ、お尻の痛み 手技療法(筋肉の緊張緩和、関節の調整)、骨盤矯正、物理療法、運動療法
胸部打撲 胸の痛み、呼吸時の痛み、咳や深呼吸の制限 アイシング、固定、物理療法(炎症抑制)、軽擦法
神経症状(坐骨神経痛など) 手足のしびれ、感覚異常、筋力低下 神経圧迫の緩和を目的とした手技療法、物理療法、運動療法、姿勢指導
頭部打撲・脳震盪 頭痛、めまい、吐き気、集中力低下、記憶障害 安静、経過観察、必要に応じて専門医との連携、自律神経調整

これらの症状は、事故の状況や衝撃の大きさによって様々です。専門の治療院では、患者様一人ひとりの症状や身体の状態を詳しく評価し、最適な治療計画を立案します。早期に適切な治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、後遺症のリスクを最小限に抑えることが可能になります。

3. 交通事故専門治療の流れと期間

3.1 治療開始までのステップ

交通事故に遭われた際、身体に何らかの不調を感じたら、速やかに専門の医療機関や治療院を受診することが重要です。治療開始までの一般的なステップは以下の通りです。

3.1.1 初診・問診

まずは、専門の治療院で初診を受けます。ここでは、交通事故の発生日時や状況、衝撃の方向、事故後の身体の状態、現在感じている痛みやしびれ、めまいなどの具体的な症状、既往歴、現在の生活状況などを詳しくお伺いします。些細なことでも、後々の治療に影響する可能性があるため、正確に伝えることが大切です。

3.1.2 検査・診断

問診の内容に基づき、専門家による検査が行われます。具体的には、視診(見た目の確認)、触診(手で触れて状態を確認)、可動域検査(関節の動きの範囲を確認)、神経学的検査などを行い、痛みの原因や損傷部位を特定します。必要に応じて、提携している医療機関でのレントゲン、MRI、CTなどの画像診断を依頼し、より詳細な診断を行うこともあります。

3.1.3 治療計画の立案

問診と検査の結果に基づいて、患者様一人ひとりの症状、ライフスタイル、回復目標に合わせたオーダーメイドの治療計画を立案します。どのような施術を、どのくらいの頻度で行うか、自宅での過ごし方や注意点なども含め、丁寧に説明します。

3.1.4 保険会社への連絡

治療を開始する前に、ご自身または加害者側の保険会社(任意保険会社)へ交通事故に遭い、治療を受ける旨を連絡することが重要です。これにより、治療費が自賠責保険の適用となるか、またその後の手続きについて確認することができます。専門の治療院では、これらの手続きに関するアドバイスも提供しています。

3.2 専門治療で行われる具体的な施術内容

交通事故による怪我は、一般的な怪我とは異なる特性を持つことが多く、特に「むちうち」などは専門的なアプローチが求められます。当院で行われる主な施術内容は以下の通りです。

施術内容 具体的なアプローチと効果
手技療法 柔道整復師による専門的な手技で、筋肉の緊張を緩和し、関節の可動域を改善します。血行促進効果も期待でき、痛みの軽減と自然治癒力の向上を促します。個々の症状に合わせた丁寧な施術を行います。
物理療法 電気治療(低周波、高周波、干渉波)、温熱療法(ホットパック、超音波)、冷却療法などを症状に応じて使い分けます。これにより、痛みの緩和、炎症の抑制、組織の治癒促進を図ります。
運動療法 症状が安定してきた段階で、ストレッチ、筋力トレーニング、バランス訓練、姿勢指導などを取り入れます。これは、機能回復、再発防止、日常生活動作の改善を目的とし、根本的な身体の回復を目指します。
鍼灸治療 必要に応じて、東洋医学に基づいた鍼灸治療を併用することがあります。特定のツボを刺激することで、自然治癒力を高め、痛みやしびれ、自律神経の乱れなどを緩和する効果が期待できます。

3.3 治療期間の目安と通院のポイント

交通事故治療は、症状や個人の回復力によって期間が大きく異なります。適切な期間と通院を続けることが、後遺症を残さないために非常に重要です。

3.3.1 治療期間の一般的な目安

交通事故による怪我、特にむちうちの場合、軽度であれば数週間から数ヶ月で症状が改善することもあります。しかし、症状が重度であったり、他の部位にも損傷がある場合は、半年以上かかることも珍しくありません。治療期間は、患者様の回復状況を定期的に評価しながら、専門家が判断します。

3.3.2 早期治療の重要性

事故後すぐに治療を開始することは、炎症の悪化を防ぎ、症状の慢性化や後遺症のリスクを大幅に低減するために不可欠です。時間が経つほど症状が複雑化し、回復に時間がかかる傾向があるため、痛みが軽くても放置せず、できるだけ早く専門治療を開始しましょう。

3.3.3 通院頻度と継続の必要性

治療開始直後で症状が強い時期は、週に数回の通院が必要となることが多いです。症状が安定してきたら、週1~2回など、患者様の状態に合わせて通院頻度を調整します。自己判断で治療を中断してしまうと、症状が悪化したり、後遺症が残るリスクが高まります。また、保険適用上の問題が生じる可能性もあるため、専門家と相談しながら治療を継続することが重要です。

3.3.4 症状の変化に応じた治療計画の見直し

治療期間中、患者様の症状は常に変化します。そのため、専門の治療院では、定期的に症状の評価を行い、その変化に応じて治療内容や計画を柔軟に見直します。常に最適な治療を提供することで、効果的な回復をサポートします。

3.3.5 治療終了の判断基準

治療の終了は、症状が改善し、日常生活に支障がなくなった状態を基準とします。医師の診断、柔道整復師の判断、そして患者様自身の自覚症状の改善度合いを総合的に判断し、納得のいく形で治療を終えることが大切です。もし症状が残る場合は、後遺症診断や示談交渉に向けてのサポートも行われます。

4. 交通事故治療と保険 費用に関する疑問を解消

4.1 自賠責保険と任意保険の仕組み

交通事故に遭い治療を受ける際、その費用をどのように賄うのかは多くの方が抱える疑問です。日本では、交通事故による損害を補償するための主要な保険として、自賠責保険と任意保険の二種類が存在します。これらの保険の仕組みを理解することは、安心して治療に専念するために非常に重要です。

4.1.1 自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)

自賠責保険は、自動車やバイクの所有者すべてに加入が義務付けられている強制保険です。その最大の目的は、交通事故の被害者を救済することにあります。そのため、人身事故による損害のみを補償対象とし、物損事故は補償されません。

自賠責保険には補償限度額が定められており、傷害による損害では最大120万円、後遺障害による損害では最大4,000万円(常時介護の場合)、死亡による損害では最大3,000万円が支払われます。この金額を超える損害については、後述する任意保険がカバーすることになります。

項目 内容 補償限度額(2020年4月1日以降)
加入義務 強制 -
補償対象 人身損害のみ(物損は対象外) -
傷害による損害 治療費、休業損害、慰謝料など 最大120万円
後遺障害による損害 逸失利益、慰謝料など 最大4,000万円(常時介護の場合)
死亡による損害 葬儀費用、逸失利益、慰謝料など 最大3,000万円

4.1.2 任意保険

任意保険は、その名の通り加入が任意である保険です。自賠責保険では補償しきれない損害や、物損事故、ご自身の車両損害など、より幅広いリスクをカバーするために加入します。

任意保険には、対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、車両保険など、様々な種類があります。特に、加害者側の任意保険に加入している場合、多くは示談交渉サービスが付帯しており、被害者との交渉を保険会社が代行してくれるため、手続きの負担が軽減されるメリットがあります。

項目 自賠責保険 任意保険
加入 義務 任意
補償範囲 人身損害のみ 人身損害、物損、車両損害など広範囲
補償額 限度額あり(傷害120万円など) 自賠責保険の不足分をカバー、高額な設定も可能
目的 被害者救済 自賠責保険の補完、より広範なリスクカバー
付帯サービス なし 示談交渉サービスなど

4.2 治療費は誰が負担するのか

交通事故による治療費は、原則として加害者側の保険会社が負担します。しかし、事故の状況や保険の手続きによって、一時的に自己負担が発生するケースや、健康保険を利用するケースなど、いくつかのパターンがあります。

4.2.1 加害者側の保険会社による「一括対応」

多くの交通事故では、加害者側の任意保険会社が、自賠責保険で補償される範囲も含めて治療費を一括して支払う「一括対応」を行うことが一般的です。この場合、被害者の方は窓口での支払いなしで治療を受けることができます。治療院は保険会社に直接治療費を請求するため、被害者の方の金銭的負担は最小限に抑えられます。

ただし、一括対応は加害者側の任意保険会社のサービスであり、必ずしも行われるとは限りません。特に、加害者が任意保険に加入していない場合や、事故の過失割合に争いがある場合などは、一括対応が難しいことがあります。

4.2.2 健康保険の利用

交通事故による怪我の治療であっても、健康保険を利用することが可能です。健康保険を利用することで、窓口での自己負担額が通常3割(年齢により異なる)に抑えられ、治療費の総額を大幅に軽減できるメリットがあります。

特に、ご自身の過失割合が大きい場合や、加害者が任意保険に加入していない場合、あるいは示談交渉が長引きそうな場合などには、健康保険の利用を検討することをお勧めします。健康保険を利用する際は、必ず治療を受ける医療機関に交通事故であることを伝え、手続きについて相談しましょう。

4.2.3 自己負担となるケース

以下のようなケースでは、一時的に治療費を自己負担する必要が生じる場合があります。

    加害者が任意保険に未加入の場合:加害者が任意保険に加入していない場合、自賠責保険の補償限度額を超える治療費は、被害者自身が立て替えるか、加害者本人に請求する必要があります。

    事故の過失割合に争いがある場合:過失割合が確定するまで、保険会社が一括対応を保留することがあります。この場合、一旦自己負担で治療を受け、後日過失割合に応じて精算することになります。

    治療の必要性について保険会社と見解の相違がある場合:保険会社が治療の必要性を認めない期間の治療費は、自己負担となる可能性があります。

これらの状況に陥った場合は、速やかに保険会社や専門家(弁護士など)に相談し、適切な対応を検討することが重要です。

4.3 交通事故治療の転院・併院について

交通事故治療は、症状や回復状況に応じて、適切な医療機関や治療院を選ぶことが重要です。そのため、治療の途中で転院したり、複数の医療機関を併用したりすることも可能です。

4.3.1 転院・併院は可能か

はい、交通事故治療において転院や併院は可能です。例えば、最初に受診した病院の治療方針が合わないと感じたり、より専門的な治療を受けたいと考えたりする場合に、別の病院や整骨院へ転院することができます。また、病院で定期的な検査を受けつつ、整骨院で手技療法や物理療法を受けるといった「併院」も一般的です。

ただし、転院や併院を行う際には、いくつか注意すべき点があります。

4.3.2 転院・併院の際の注意点

スムーズな治療の継続と、保険会社とのトラブルを避けるために、以下の点に留意しましょう。

    保険会社への連絡:転院や併院を検討する際は、必ず事前に加害者側の保険会社にその旨を連絡し、了承を得ましょう。無断で転院・併院を行うと、治療費の支払いを拒否されるなどのトラブルに発展する可能性があります。

    治療の一貫性:複数の医療機関で治療を受ける場合、治療内容に一貫性があることが重要です。それぞれの医療機関が症状や治療経過を把握できるよう、情報共有を密に行いましょう。紹介状の作成や、診断書の連携なども有効です。

    診断書の取得:転院・併院の際には、それまでの治療経過を証明する診断書や診療報酬明細書を必ず取得し、新しい医療機関に提出できるように準備しておきましょう。

    治療の必要性:転院・併院先の治療が、交通事故による怪我の治療として適切かつ必要であると認められることが重要です。不必要な通院と判断されると、保険会社から治療費の支払いを打ち切られる可能性があります。

後遺症を残さないためにも、ご自身の症状に最も適した治療環境を整えることが大切です。不安な場合は、治療院のスタッフや弁護士などの専門家に相談し、アドバイスを求めることをお勧めします。

5. 交通事故治療院の選び方 後遺症を残さないためのポイント

交通事故に遭ってしまった際、適切な治療を受けることは、身体の回復はもちろん、後遺症を残さないためにも極めて重要です。しかし、数ある治療院の中から自分に合った場所を見つけるのは容易ではありません。ここでは、後遺症ゼロを目指すための治療院選びの重要なポイントを詳しく解説します。

5.1 専門知識と実績が豊富な治療院を見極める

交通事故による怪我は、一般的なスポーツ外傷などとは異なる特性を持つことが多く、特に「むちうち」などは専門的な知識と経験が求められます。そのため、治療院を選ぶ際には、交通事故治療に特化した知識と豊富な実績を持つ場所を選ぶことが非常に重要です。

以下のチェックポイントを参考に、専門性の高い治療院を見極めましょう。

チェック項目 確認ポイント
国家資格の有無 柔道整復師、理学療法士などの国家資格を保有しているスタッフが在籍しているかを確認しましょう。
交通事故治療の実績 交通事故による怪我、特にむちうちなどの治療経験が豊富であるか、具体的な症例数や実績が公開されているかを確認しましょう。
専門知識の深さ 交通事故特有の症状や、自賠責保険に関する知識が豊富であるか。また、最新の治療法やリハビリテーションに関する知識を常にアップデートしているか。
患者の声・評判 実際に治療を受けた患者さんの口コミや評判、ウェブサイトに掲載されている患者さんの声などを参考にしましょう。
情報公開の透明性 ウェブサイトなどで治療方針、料金体系、スタッフ情報などが明確に公開されている治療院は信頼性が高いと言えます。

専門性の高い治療院は、あなたの症状に合わせた最適な治療計画を立て、後遺症のリスクを最小限に抑えるためのサポートを提供してくれます。

5.2 丁寧なカウンセリングと説明があるか

交通事故後の身体の痛みだけでなく、精神的な不安も大きいものです。そのため、治療院を選ぶ際には、患者一人ひとりの話に耳を傾け、丁寧なカウンセリングと分かりやすい説明をしてくれるかどうかが非常に重要なポイントとなります。

良い治療院は、以下の点に配慮しています。

    徹底した問診:事故の状況、現在の症状、過去の病歴、生活習慣などを詳しく聞き取り、身体の状態を総合的に把握しようと努めます。

    明確な説明:現在の身体の状態や痛みの原因、提案される治療計画、治療期間の目安、期待できる効果、自宅での注意点などを、専門用語を避け、分かりやすい言葉で丁寧に説明します。

    不安の解消:患者さんが抱える痛みや今後の見通しに関する不安に対し、親身になって耳を傾け、疑問点には一つ一つ丁寧に答えてくれます。

    納得感のある治療:患者さんが治療内容を十分に理解し、納得した上で治療を進める「インフォームドコンセント」を重視します。

患者さんの不安を解消し、安心して治療に専念できる環境を提供してくれる治療院を選ぶことで、治療効果も高まり、精神的な負担も軽減されるでしょう。

5.3 医療機関との連携体制

交通事故による怪我の治療では、整骨院や接骨院での施術と並行して、病院や整形外科などの医療機関での医師の診断が不可欠です。特に、診断書の作成や精密検査(レントゲン、MRIなど)は医師にしかできないため、医療機関との連携体制が整っている治療院を選ぶことが非常に重要になります。

医療機関との連携がスムーズな治療院を選ぶメリットは以下の通りです。

連携のメリット 詳細
正確な診断 医師による詳細な診断や画像診断により、身体の内部の状態を正確に把握し、適切な治療方針を立てることができます。
診断書の取得 自賠責保険の申請や示談交渉には、医師による診断書が必須です。連携があることで、スムーズに診断書を取得できます。
一貫した治療計画 医師と治療院が情報を共有し、連携することで、診断から治療、リハビリテーションまで一貫した治療計画で進めることができ、後遺症のリスクを低減します。
症状の悪化への対応 万が一、治療中に症状が悪化したり、新たな症状が現れたりした場合でも、速やかに医療機関に紹介してもらい、適切な処置を受けることができます。

医師との連携が確立されている治療院は、法的な手続きの面でも患者さんをサポートし、安心して治療に専念できる環境を提供します。治療院を選ぶ際には、提携している医療機関があるか、また必要に応じて紹介状を書いてくれるかなどを確認するようにしましょう。

6. 交通事故治療に関するよくある質問

6.1 Q 症状が軽い場合でも治療は必要ですか

交通事故直後は症状が軽くても、必ず医療機関を受診し、医師の診断を受けることが極めて重要です。事故の衝撃で身体は興奮状態にあり、アドレナリンが分泌されるため、痛みを感じにくいことがあります。そのため、事故直後には自覚症状がなくても、数日後から数週間後にむちうち症や腰痛、頭痛、めまいなどの症状が顕著に現れるケースが非常に多く見られます。

もし、症状が軽いからといって受診せずに放置してしまうと、後から症状が悪化した場合に、事故との因果関係を証明することが難しくなり、治療費の請求や損害賠償の面で不利になる可能性があります。また、早期に適切な治療を開始することで、症状の慢性化や後遺症のリスクを大幅に低減できます。

「大丈夫だろう」と自己判断せず、必ず病院(整形外科など)で精密な検査を受け、診断書を発行してもらうようにしましょう。

6.2 Q 病院と整骨院 どちらに通うべきですか

交通事故治療においては、病院(整形外科)と整骨院(接骨院)がそれぞれ異なる役割を持っています。理想的なのは、まず病院で医師の診断を受け、その上で必要に応じて整骨院での治療を併用または転院することです。

それぞれの役割は以下の通りです。

医療機関の種類 主な役割・特徴 適したケース
病院(整形外科)

医師による診断、画像検査(レントゲン、MRI、CTなど)、薬の処方、注射、手術などを行います。医学的な診断名や症状の程度を明確にし、診断書を発行します。自賠責保険や任意保険に治療費を請求する上で、医師の診断書は必須となります。

事故直後の初期診断、骨折や脱臼、神経損傷などの重篤な外傷の確認、正確な診断名の特定、薬による痛みの緩和が必要な場合。後遺障害診断書の作成も医師が行います。

整骨院(接骨院)

柔道整復師による手技療法(マッサージ、ストレッチ、関節調整など)、電気治療、温熱療法、運動療法などを行い、筋肉や関節の痛み、可動域の改善、機能回復を目指します。痛みの緩和やリハビリテーションに特化しています。

むちうち症、腰痛、肩こりなど、筋肉や関節の不調による痛みやしびれの緩和、身体機能の回復、リハビリテーション。医師の診断を受けた上で、手技による治療を希望する場合。

まずは整形外科で医師の診断を受け、骨折や神経損傷がないことを確認することが重要です。その上で、医師の許可を得て整骨院での治療を併用したり、転院したりすることが可能です。保険会社への連絡も忘れずに行いましょう。

6.3 Q 示談交渉への影響はありますか

交通事故治療の受け方や通院状況は、その後の示談交渉に大きな影響を与えます。適切な治療を継続し、通院状況を明確に記録しておくことが、適正な損害賠償を受ける上で非常に重要です。

    治療の中断・不適切な治療期間: 治療を自己判断で中断したり、通院頻度が極端に少なかったりすると、保険会社から「すでに治癒している」「症状は軽度である」と判断され、治療費の打ち切りや慰謝料の減額を主張される可能性があります。医師の指示に従い、症状が改善するまで継続して治療を受けることが大切です。

    診断書・通院記録の重要性: 医師による診断書や、治療院での通院記録(カルテ)は、事故による怪我の程度、治療の必要性、治療期間を証明する重要な証拠となります。これらの書類がなければ、治療費や休業損害、慰謝料などの損害賠償を請求することが困難になります。

    後遺障害認定: 適切な治療を継続したにもかかわらず、症状固定後も痛みやしびれなどの症状が残ってしまった場合、後遺障害の認定を申請することになります。この際も、治療経過や医師が作成する後遺障害診断書が極めて重要です。後遺障害が認定されれば、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できるようになります。

    慰謝料の算定: 交通事故の慰謝料は、治療期間や通院頻度、怪我の重さなどによって算定されます。適切な通院頻度で治療を継続することは、適正な慰謝料を受け取るためにも不可欠です。

示談交渉は専門的な知識が必要となるため、不安な場合は交通事故に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、治療の継続や示談交渉の適切なタイミングについてアドバイスをくれるだけでなく、保険会社との交渉を代行し、被害者にとって最も有利な解決を目指してくれます。

7. まとめ

交通事故に遭われた際、たとえ自覚症状が軽くても、痛みや不安を放置することは決しておすすめできません。事故直後には現れない症状が、時間が経ってから後遺症として深刻化するケースは少なくないからです。

後遺症を残さず、事故前の健康な状態を取り戻すためには、早期に交通事故専門の治療を開始することが何よりも重要です。むちうちなどの交通事故特有の症状には専門的な知識と経験に基づいた治療が必要であり、適切な治療を受けることで後遺症のリスクを大幅に軽減できます。

治療費に関しては、自賠責保険が適用されることで、多くの場合、患者様の自己負担なく専門治療を受けることが可能です。また、信頼できる治療院選びも非常に大切です。専門知識と実績が豊富で、丁寧な説明と医療機関との連携体制が整っている治療院を選ぶことで、安心して治療に専念できるでしょう。

このページでご紹介した情報が、交通事故後の皆様の痛みと不安を解消し、後遺症ゼロを目指すための一助となれば幸いです。迷わず専門家を頼り、適切な治療を受けて、一日も早く元の生活を取り戻しましょう。

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平日23時まで、日・祝日も19時まで営業
八王子駅から徒歩4分の整骨院
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記事掲載 柔道整復師 熊野 箸